
たまちゃん、金って今すごく値上がりしてますよね。でも…昔からずっと高かったんですか?



いい質問だね〜!実は金って、ただのキラキラした金属じゃなくて、人類の歴史とともに歩んできた“スター選手”なんだよ!



スター選手…?あ、でも確かに、昔のドラマとかでも“金貨”とか出てきますよね。



そうそう、古代エジプトでは王様のシンボルだったし、ローマ帝国では金貨が流通してたし。現代じゃ通貨じゃなくなったけど、ずーっと“価値あるもの”って扱われてる。ある意味、人類がずっとラブコールを送り続けてる存在!



ラブコール…!たまちゃん、たまに表現が独特すぎて一周まわって分かりやすいですね(笑)



それが“たま流”さ!まぁジョークはさておき、金がなぜ“信頼”され続けてるのか、そして今なぜ高騰しているのか。その背景をちゃんと知ると、もっと投資の視点が広がるよ!



確かに、それを知っておけば、短期的な値動きに惑わされずにすみそうです!



お、しっかり者のももちゃんらしいセリフ!じゃあ今日は、“金相場の歴史と今”をテーマに、一緒にタイムスリップしてみようか~!



お願いします、たまちゃんタイムマシン、略してタマシイムマシン出動っ!
◆ なぜ金相場が今、上昇しているのか?
金(ゴールド)は「有事の資産」とも呼ばれ、世界情勢や経済不安が高まると価格が上昇しやすい傾向があります。2020年以降の金相場は特に注目されており、近年では過去最高値圏を記録する場面も多くなってきました。
この記事では、金相場がなぜ現在上昇傾向にあるのかを解説したうえで、金価格の歴史的な変遷にも触れていきます。近年の金価格上昇の背景には、以下のような要因が複合的に絡み合っています。
1. 世界的なインフレと通貨不安
新型コロナ以降、各国が金融緩和や大規模な経済対策を実施した結果、世界的に通貨がだぶつき、インフレが進行しました。
金はインフレに強い「実物資産」として位置づけられており、紙幣価値の下落に対するリスクヘッジ手段として買われやすくなっています。
2. 地政学リスクの高まり
ロシア・ウクライナ戦争や中東の緊張、アメリカと中国の対立など、地政学的リスクが高まる局面では金が買われやすい傾向があります。
「安全資産」としての金の魅力が再認識されている状況です。
3. 中央銀行の金買い
実は、世界各国の中央銀行が金を買い増しているのも価格上昇の一因です。
とくに中国、ロシア、トルコなどが積極的に金の備蓄を進めており、「ドル依存からの脱却」や「外貨準備の分散」が目的とされています。
4. 円安と国内金価格の上昇
日本国内では、急速な円安が進行したこともあり、ドル建てで見た金価格よりも、円建て金価格は過去最高値を更新しました。
これは日本の投資家にとって、為替リスクを含めた資産防衛としての金投資の重要性を示しています。
◆ 金相場の歴史 ~金本位制から現代まで~
▸ ① 金本位制の時代(19世紀~1971年)
かつて世界の通貨制度は**「金本位制」**に基づいており、各国の通貨は一定量の金と交換できるように設計されていました。
この仕組みにより、金価格は長期間にわたって一定の水準に固定されていました。
▸ ② ニクソンショックと価格自由化(1971年)
1971年、アメリカのニクソン大統領がドルと金の交換停止を宣言(ニクソン・ショック)。
ここから金価格は市場に委ねられるようになり、自由な変動相場制へと移行します。
この時期から金はインフレやドル安に対する「安全資産」としての地位を強め、価格の変動も大きくなっていきました。
▸ ③ 金融危機と価格高騰(2008年~2011年)
リーマン・ショックを契機に金融不安が広がり、2008年以降、金は急騰しました。
2011年にはドル建てで1オンスあたり1900ドル台を記録、当時としては過去最高値に達しました。
▸ ④ コロナショックと新高値(2020年~現在)
2020年の新型コロナウイルスの世界的流行を受けて、再び「有事の金」への注目が集まりました。
2020年8月には初めて2000ドルを突破し、近年の高値圏が続いています。
さらに、2023年~2025年にかけても、高インフレ・金利低下観測・米国債信用不安などを背景に、金は堅調に推移しています。
◆ まとめ
金相場の上昇は一時的なブームではなく、経済・通貨・政治リスクに対する根源的な価値を反映していると言えます。
その歴史を振り返れば、金はいつの時代も「価値の保存手段」として信頼されてきた存在であることがわかります。
今後も世界情勢や金融政策次第では、金価格はさらに注目を集めていくことでしょう。
長期的な資産防衛やリスク分散を考えるうえで、「金」は極めて重要なポジションを担っています。